Convolutional neural network-based automatic detection of follicle cells in ovarian tissue using optical coherence tomography
卵巣組織の光干渉断層画像から畳み込みニューラルネットワークを用いて卵胞を自動検出する
Biomedical Physics & Engineering Express, 6 065026, 2020.
https://doi.org/10.1088/2057-1976/abc3d4
Kasumi Saito1, Yuki Motani1, Seido Takae2, Nao Suzuki2 and Kosuke Tsukada1
1 Graduate School of Fundamental Science and Technology, Keio University, Yokohama, Kanagawa, JAPAN
2 Department of Obstetrics and Gynecology, St. Marianna University School of Medicine, Kawasaki, Kanagawa, JAPAN
若年女性がん患者の妊孕性を維持するために卵巣組織の凍結保存と移植が進められています.我々は卵巣組織の内部構造を非侵襲的に可視化できる光コヒーレンス・トモグラフィー(OCT)の利用を提案しています.また,得られたOCT画像から卵胞を自動検出する画像解析手法として,医用画像から小さな特徴量を抽出する畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いることを提案しています.
取得したOCT画像を,フィルタ処理,CNNと組み合わせたフィルタ処理,CNNのみの3つの検出方法を用いて解析しました.その結果,CNNのみを用いた検出法では検出率0.81,精度0.67を達成しており,提案手法を用いて効果的に卵胞を検出できることが示され,さらに,組織によって表層から深部までの卵胞の密度が異なることを定量的に明らかにしました.将来的には成熟段階の異なる卵胞を検出し,また3次元的に定量化することで,次世代の生殖医療を加速させる一助になることが期待されます.