Development of a Patch-type Flexible Oxygen Partial Pressure Sensor
パッチ型フレキシブル酸素分圧センサの開発
Yuta Katayama; Yuta Fujioka; Kosuke Tsukada
IEEE Journal of Translational Engineering in Health and Medicine, 8, 1400607, 2020.
https://doi.org/10.1109/JTEHM.2020.3005477
生体の酸素濃度は救急医療やベッドサイドでの医療現場において重要なバイタル指標の一つです.しかし,現在の酸素濃度測定法は測定部位が血液を含む組織に限定されたり,また酸素濃度の絶対値が測定できないという限界があります.本研究はこれらの限界を克服するために,身体や臓器の表面の酸素分圧(pO2)を直接測定できる新しい酸素センサーを開発しました.
発光ダイオード(LED)とフォトダイオード(PD)をカーボンナノチューブを混合したジメチルポリシロキサンで結線し,小型デバイスとして統合しました.校正試験,曲げひずみ試験,時間・周波数応答,最終的にin vivoでの評価を行うことでデバイスの有効性を実証しました.カーボンナノチューブ電極は曲げ歪みを加えても電気的特性を維持しており,LEDやPDの応答特性に影響を与えず,酸素測定に影響を与えないことが明らかになりました.以上のパッチ型フレキシブル酸素センサーを凹凸や曲面を持つ組織や臓器に貼り付けた状態でもpO2を高精度に測定できることが生体内実験で実証されました.